栄養サポートだより

国際親善総合病院の栄養サポートチームです。入院患者さんの栄養サポート目的に、多職種(医師、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士)でカンファレンス・回診を毎週木曜日に行っています。

2017年7月13日 掲載

管理栄養士ってなんだろう…?!

このブログを読んでいる人は、就職活動中の人、NST活動を行っている人、当院で働いている人、国際親善総合病院のファンのみなさんなどなどであろう。興味深く読んでいただくにはどうしたらいいだろう?と、考えれば考えるほど文章は浮かんでこないものである。無から生み出すのは結構大変なことである。ということで、本題に入る。

私が栄養士を志すきっかけは、さかのぼること高校生時代の夏休み。「徹子の部屋」というテレビ番組で栄養失調のためにアフリカのとある国では、子供が生後1年を経ても首がすわっていないと衝撃的な事実を知った。栄養が不足しているために成長が遅れてしまう。こんなに悲しいことが世の中にあるのか…と

その後、歳月を経て病院の管理栄養士となり今に至る。働いていて思うことは、栄養失調というのは、実際の現場(病院)でもあるいうことである。入院してから、点滴だけで1週間、2週間と栄養が足りていない状態で日々を過ごしている患者さんがいる。(中にはやむをえない事情があるケースもある。)その間に、体内では生命を維持するために筋肉を支えているたんぱく質を壊してエネルギー源に換えている。もちろん体力は弱り、病気を治す余力はないという状況である。その状況をどうにかして変えていけないだろうかというのが、栄養サポートチームの課せられた使命の1つと言える。

 病院において、栄養法は食事からはもとより、鼻から胃や小腸にチューブを通しておこなう経腸栄養法、胃や腸に直接穴をあけて行う胃ろう、腸ろう、細い血管に点滴をつなぐ末梢静脈栄養と太い血管に点滴をつなぐ中心静脈栄養等がある。これらの栄養法をうまく組み合わせて患者さんにより適した栄養が提供されるように調整することが私の努めである。考えた内容を主治医に提案し、許可を得て患者さんに実施する。そういった積み重ねにより、患者さんが元気になられて退院されることは、嬉しいことである。

今後も他職種と連携し、患者さんにとって最良の栄養が提供できるように、日々精進してまいりたいと思います。

文責:栄養科 遠藤路子